第312話のテーマは『将来を決める大きな選択』です。
大学在学中に店舗を譲り受ける
今から数年前に仕事の打ち合わせのために誘われて入店したのが初めてですがその価格の安さに驚きました。
1968年4月に東京理科大学在学中だった正垣泰彦氏が「サイゼリヤ」の店舗を譲り受けました。
1973年5月に「サイゼリヤ」を法人化して<マリアーヌ商会>を設立しました。
1977年12月に「サイゼリヤ」の多店舗化を開始しました。
1987年4月に<マリアーノ>に社名を変更しました。
1992年9月に<サイゼリヤ>に社名を変更しました。
1998年4月に<ジャスダック>に株式を店頭公開しました。
2003年12月に初の国外進出となる中国の1号店を上海にオープンしました。
2009年2月にデリバティブ取引の損失により会社設立以来初の税引き後赤字に転落する見通しになったため正垣泰彦氏が社長の退任を発表しました。
2013年11月に国内1000店舗目になる「イトーヨーカドー鎌ヶ谷店」を開業しました。
サイゼリヤのビジネスモデル
2017年4月に発表した「2016年9月~2017年2月」の既存店売上高は2.9%増でした。
堀埜一成社長は……価格の変更などの他社の動向を見て「カジュアルレストランというポジショニングがずれると来てほしいお客様が離れる」と述べました。
総務省の4月の家計調査によると2人以上の世帯の食料への支出は前年同月比で9カ月連続で減少しました。
「2016年9月~2017年5月期」の連結決算は純利益が前期比49%増でした。
食材や加工品の輸入コストが下がり採算の改善につながりました。
2017年10月に発表した「2018年8月期」の連結純利益が前期比12%増なりそうだと発表しました。
「2010年8月期」以来8年ぶりの過去最高益になります。
主力事業のイタリア料理店がけん引して既存店の売上高が伸びていて中国を中心に店舗展開するアジア事業も順調に伸びています。
新規出店も国内で48店を予定しています。
堀埜一成社長は記者会見で「品質を高め来客を増やしたい」と述べました。
2018年1月に発表した「2017年9~11月期」の連結決算は純利益が前期比14%減でした。
円安に伴う食材輸入価格の上昇やアルバイトの過剰採用による労務費の増加が利益を圧迫しました。
人手不足への警戒感から店舗が通常の1.5~2倍の人員を採用していました。
堀埜一成社長は……「離職率がまだ高い」「労務費の管理が今の重要な課題だ」と述べています。
新規出店による店舗数の増加により売上高は7%増加しました。
2018年4月に「2018年8月期」の連結純利益が前期比17%減になりそうだと発表しました。
最高益を見込んでいた従来予想から一転して減益の見込みになります。
アルバイトの採用増加で労務費が膨らみ円安による食材輸入価格の上昇が利益を圧迫しています。
その一方で売上高は6%増と従来予想を上回っています。
2018年7月からショッピングセンターに出店している店舗などを全面禁煙にしました。
ショッピングセンターに出店している店舗と京都府内の店舗で合計296店が対象で1076店ある店舗のうち30%弱が全面禁煙になります。
1ヶ月前の6月に東京都で受動喫煙防止条例が成立しました。
従業員を雇う飲食店は屋内が原則禁煙になり喫煙に対応するには専用の場所を設ける必要があります。
2020年4月以降は都内の80%以上の飲食店が禁煙になります。
2018年7月に発表した「2017年9月~18年5月期」の連結決算は純利益が前期比27%減でした。
この期間で減益となるのは4年ぶりになります。
新規出店や注文数が増えるなどで客単価が上がった効果により国内の売上高が2%増えましたが円安の影響を受けて輸入食材の仕入れ価格が上がり人手不足を懸念した対策での人件費の上昇も影響しました。
2018年10月に発表した「2018年8月期」の連結決算は純利益が前期比32%減でした。
経験の少ない店員が増えたことで来店客の回転が悪くなり店舗あたりの売上が減りました。
堀埜一成社長は……「店員の研修を徹底し接客効率を改善する」と店舗の回転率の向上への取り組みを表明しました。
円安によってワインやチーズといった輸入食材価格が上昇したことに加えて豪雨などの災害による国内で調達するレタスなどの原材料の価格が高騰したことでコスト増になりました。
<サイゼリヤ>は2018年8月末時点で国内1085店、海外384店を展開して2018年8月期の連結売上高は過去最高の1540億円になりました。
商品開発、仕入れ、加工、販売を一貫させていることが強みになります。
2019年9月までに子ども連れの家族客の来店を増やすため店内全面禁煙化をすべての店で導入します。
来店顧客から喫煙客を排除する新たなビジネスモデルへと大きく転換することになります。
営業本部長の織戸実取締役は……「国内は1500店まで拡大できる」とその狙いを述べています。


