第191話のテーマは『事業が増えたらすべきこと』です。
電気自動車が身近になってきた
電気自動車というと<日産自動車>の「リーフ」や<三菱自動車>の「i-MiEV」というクルマが頭に浮かびますが世界を見ると……アメリカの<テスラ・モーターズ>がすぐに思い出されると思います。
昨年の12月には私の居住する街「大垣市」のお隣にある「羽島市」に<テスラ・モーターズ>が「スーパーチャージャー」と呼ばれる急速充電のできる拠点をインターチェンジ近くに開設しました。
岐阜羽島インターチェンジの拠点は全国で12番目になるそうですが2017年には通常の充電スタンドを100カ所に増やす計画のようです。
<テスラ>のビジネスモデル
世界の自動車市場では中国が圧倒的な勢いで拡大しているなか今年9月に中国政府から「新エネルギー車ポイント」の導入が発表されました。
2019年には「新エネルギー車ポイント」を10%2020年には12%にすることを義務づけています。
どういうことかといえば……年間100万台を生産するメーカーは100万台 ×10%=10万ポイントという計算になるため2019年には「10万ポイント」の獲得が義務付けされます。
電気自動車のばあいは「4〜5ポイント」を与えられプラグイン・ハイブリッドには「2ポイント」が与えられます。
つまり一定数の「ガソリン車以外」のクルマの生産が必要になるのです。
ノルウェーとオランダは2025年からガソリン・軽油車の販売が禁止されます。
フランスとイギリスは2040年までにガソリン・軽油車の販売が停止になります。
<フォルクスワーゲン>は2030年には全車種を電気自動車にするとしています。
このように電気自動車(EV)へシフトする時代を迎えていますが創業から電気自動車(EV)をつくり続けている会社があります。
2003年創業の<テスラ・モーターズ>です。
発売当初は約1千万円の販売価格にもかかわらず3週間で完売しています。
2010年5月に<テスラ・モーターズ>は<トヨタ自動車>と業務・資本提携に合意したと発表しました。
2012年に<トヨタ自動車>は「RAV4・EV」を発売していますがクルマ開発における優先項目の違いなどから2014年には<テスラ・モーターズ>からの蓄電池の調達を中止しています。
そして2016年末までに<テスラ・モーターズ>の全株を売却。
そのこととは一切関係ありませんが今年6月に日本で6番目の販売拠点を愛知県名古屋市に開設しました。
愛知県における<トヨタ自動車>の販売シェアは約60%にもなりますがこの地域にも<テスラ>を購入する需要があると見込んでいます。
その<テスラ>が業績の低迷で苦しんでいます。
今年7~9月期は約770億円の赤字でした。
これで最終損益は4四半期連続の赤字になります。
研究開発費や販管費などのコスト増を理由にしていますが初めての量産型モデルである「モデル3」の生産が難航しています。
当初の生産見通しの1500台が222台という状態でした。
週間生産台数5000台という目標達成時期を3カ月先送りしました。
量産型モデルのため「コスト削減」が避けられません。
そのための車体製造や蓄電池などのコスト削減がおおきな課題です。
昨年2016年11月に工場の自動化を強みとする<グローマン・エンジニアリング>をドイツで買収しています。
今年11月には生産自動化の機械製造を強みとする<パービックス>を買収しました。
これらは量産型電気自動車「モデル3」の生産自動化に向けての投資になります。
コスト削減につながるロボットなどによる生産の自動化です。
この投資に即効性はないと思いますがこれらの投資を進めなければ半永久的にコスト削減は望めません。
これは確実に成果が期待できる投資になると思います。
今年2月に<テスラ・モーターズ>の社名を<テスラ>に変更しています。
これは「事業の定義」を『モーターズ』から変える狙いがあります。
<テスラ>の最高経営責任者であるイーロン・マスクCEOは……<スペースX>という宇宙産業のベンチャー企業を保有しています。
さらに昨年太陽光パネルのベンチャー企業である<ソーラーシティ>を買収しました。
これらのことから考えると『自動車メーカー』から脱皮して「事業の再定義」をしているように思えます。
そして、この結果はそれほど先ではないと思います。
(ブログは月〜金曜に投稿)
このことから何を学べるでしょうか?
いくつかの事業を持つ会社は……事業の再定義をしなければ「何をする会社」なのか誰にもわからない。
事業を再定義すれば事業の「選択と集中」に取り組むことができる。
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*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


