今日のテーマは『複数の強みで、ゆるぎない会社』です。
思わぬところに超優良企業が……
山梨県南都留郡という場所をあなたはご存知ですか?
わたしの父の実家が南都留郡にあるのですがそう言われてもあなたには関係ないですね。
では<ファナック>という名前はご存知ですか?
いま「飛ぶ鳥も落とす勢い」で快進撃を続けている企業ですがこの会社の本社が山梨県南都留郡にあります。
社名の<FANUC>はFuji Automatic NUmerical Controlの頭字語ですがとにかくこの会社の勢いが止まりません。
今年の夏には茨城県に産業用ロボット新工場を建設するための起工式をしています。
こんなに業績好調であれば文句なし!
<ファナック>の工場は本社のある山梨県にありますが「産業用ロボット」の需要が高まり本社工場の月産5000台では足りず切削加工機を製造している茨城県の筑波工場で月産1000台の増産を今年4月から開始したばかり。
さらには今年中にこの2つの工場で効率化を進めて月産1000台の増産を目指し合計7000台体制になります。
それでも需要が多いため茨城県に新工場を建設することになりました。
来年8月にはこの新工場が稼働するためいままでの工場での合計で月産9000台体制になるのですがまだまだ足りないようで最終的には1万1千台まで拡大するようです。
この好調ぶりはほんとうに凄いとしか言えませんがなぜ、ここまで好調なのか知りたくないですか?
まず需要がどこにあるのかと言うとひとつは日本国内の需要です。
最近では企業の人手不足が深刻になりつつありますがその人手不足を「産業用ロボット」で補おうとしています。
ふたつ目の需要の牽引者は誰かというと、中国です。
- 中国の人件費が高くなってきた
- ひとりっ子政策のため工場で働こうとする人が減っている
このような社会状況を背景にして「産業用ロボット」への需要が高まってきているようです。
それでは<ファナック>になぜ注文が来るのか?
まず産業用多関節ロボットでは世界でトップメーカーです。
さらに工作機械用CNC装置も世界トップで特許の総合力でも2位になっています。
さらにさらに自社独自の技術の海外流失を防ぐために国内での生産にこだわり続けています。
もっと言えば「円建て決済」をしているため為替の影響もありません。
ということは新たな技術を開発する資金にも余裕があるということになります。
つぎつぎと技術開発をしていき最新式の「産業用ロボット」を世界の市場に投入し続けているのです。
これで、<ファナック>に注文が殺到するのもうなずけますね。
このように
- 「他者との差別化」をすること
- 「独自の技術を開発」すること
- 「特許を取得」すること
- 「利益率を高める」こと
- 「技術の流出を防ぐ」こと
- 「需要を国内外に求める」ことなどなど。
複数の経営項目において経営強化に努めてきたことで<ファナック>の飛び抜けた競争力をもつことができたのです。
誰しもできあがったものに対しては「〇〇」だからできたのだろうと言ってしまうことが多いと思いますが<ファナック>も初めから現在の強みを持っていたわけではありません。
日々のたゆまぬ努力の行動と常日頃からの思考の工夫によって現在の業績好調の<ファナック>があるのです。
このことから何を学べるでしょうか?
経営努力とは……なにか、ひとつのことだけを努力して極めることではなく複数の経営項目にわたって優位に立てるだけの努力の積み重ねをすることである。
*注1 TRI:トヨタ・リサーチ・インスティテュート「顧客第一」の考え方をもつこと。
*注2 Amazonエフェクト:Amazonの影響による売り上げの激減で業界のシェアをうばわれ最悪のばあい倒産に至る現象のこと。


