『自分の感覚だけで、デザインしてどうするんだ!』
『広告は、感覚だけでつくるな!』
『このプランは、……どうしてなんだ?』
前職は、広告業界で働いていましたが広告代理店のCD(クリエイティブディレクター)に最初の広告案を見せたときの言葉です。
このときの相手(お客様)は「仕事の師匠」でもあり「人生の師」でもある方ですが本当に、いろいろなことを教えていただきました。
冒頭の言葉からどんな意味を想像しましたか?
デザインや、コピーライティングを仕事にしている方であればすぐに理解できたかもしれませんね。
師匠に教えていただいたことは(1)広告は科学であること(2)広告はロジカルシンキングであること(3)最優先することは、顧客の要望を叶えること当たり前のように聞こえるかもしれませんが実際の広告企画や広告制作の現場では上記の3項目が、あまり守られていないようです。
教えていただいたことをひとつひとつ説明していきますね。
(1)広告は科学であることまず、オリエン・シート(*注❶)をしっかりと読み解くことが大切ということです。
クライアント(広告の依頼者)が何に悩み、何を要望しているのか?
次に、その業界の現状を分析し、クライアントの会社のポジショニングを明確にする。
そして、今回の広告対象物が「新製品」であれば……クライアントのお客様を想定しながら絞り込み、探り出してオリエン・シートと照らし合わせてみる。
こちらが想定した顧客(お客様)とクライアントから指定された顧客(お客様)が違う場合はオリエン返し(*注❷)の広告プラン以外に別案を添えて、こちらから提案することも検討する。
いわゆるクライアントの会社や商品の「ポジショニング」と「ターゲティング」を議論を重ねて、想定していくことになります。
当時を思い出すと新製品広告の企画制作を頼んだとき……制作チームのデザイナー(同期入社の天才デザイナー)T くんとコピーライター(責任者理論家) K 女史は早速、朝から会議室にはいり企画を話し合っていました。
午前中の仕事を終えて、会議室をみるとふたりは議論の真っ最中でした。
昼食を終えて、再び、会議室をみてみるとふたりは真剣に意見をぶつけ合って(表現ぴったり)います。
午後から出かけて、夕方に帰社したときも夜、お客様と飲みに行こうとしたときもふたりは議論を続けています。
結局、3日間ほど議論したあと1日の制作時間で、広告企画案を仕上げました。
彼らに言わせると広告の実制作なんて(場合によるが)1日あればできる。
むしろ、作業前の、プランニングが重要なんだ。
このとき、彼らの議論しているデスクの上には膨大なデータや、資料の紙と何冊もの関連書籍が、積み重なっていました。
彼らの口癖は「それが言える根拠は?」
……でした。
本当に心強い制作者であり信頼できる仲間であり、心の友です。
『広告は科学である。』
どれだけ美しいデザインができてもどれだけ綺麗なキャッチフレーズができたとしても(キャッチコピーとは呼びませんでした。)
裏付けする根拠を積み上げ事実のなかから、本質を見抜き無駄の削ぎ落とされた表現ができないかぎり……“プロフェッショナル” とは、呼べません。
デザイナーもコピーライターも活きたマーケティングを理解していなければ“セミプロ” と呼ばれても仕方がありません。
少し厳しい、言い方かもしれません。
(大学の授業でも、この大切さを講義しています。)
*注❶ オリエン・シートオリエンテーションシートの略。
依頼者から広告代理店へ広告企画等の提案を依頼する「提案依頼書」と呼んでいた資料のこと。
*注❷ オリエン返しオリエン・シートの内容に忠実にしたがい何も足さない(引かない)で提案すること。
このことから、わたしたちは何を学べるでしょうか?
わたしたち(2代目社長)が学べることは……経営のなかに、マーケティングを導入しないのはセミプロといわれても仕方がないということ。
そしてマーケティングは「生もの」だからしばらくすると、腐りはじめる。
いつも
- 今のお客様の好みの変化を知り
- 今の商品を見直し
- 今の売り方、以外の方法を考える
マーケティングがわからないマーケティングが難しいマーケティングは必要ない経営とマーケティングは、一体であることを再認識してみましょう。
当たり前のことを、当たり前にやる!
経営の本質、経営の王道。
経営に「近道」はありません。
経営の本質を見つめ、経営の王道を歩んで行きましょう!
そのためには、良き相談相手を見つけることが、もっとも重要です。


