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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第381話 LINEのビジネスモデル

2020年3月6日 執筆:渡邉ひとし

業務提携や経営統合などで生き残り策を講じる会社にとってどのような考え方や視点を持ち取り組んでいけばいいのか?

今日のメルマガの企業事例は<LINE>です。

大企業の企業事例を読んで変化する経営環境を読み取ってぜひ自社の事業に照らし合わせながら新たな取り組みに生かしてください。

今日の企業事例[第381話]のテーマは『お客様視点が何よりも重要なこと』韓国<ネイバー>の日本法人として設立2000年10月に<ハンゲームジャパン>株式会社として設立されました。

2003年8月に<NHN Japan>に商号を変更しました。

2007年11月に検索関連事業をおこなう子会社の<ネイバージャパン>を設立しました。

2010年5月にポータルサイト運営の<ライブドア>を完全子会社化しました。

2012年1月に<NHN Japan>と<ネイバージャパン><ライブドア>が経営統合しました。

2013年4月に<LINE>株式会社に商号を変更しました。

2016年2月に子会社として<LINEモバイル>を設立しました。

<LINE>のビジネスモデル2018年8月に共通ポイントの獲得方法や用途を拡充すると表明しました。

旅行サイト『LINEトラベル』にホテルの写真を投稿するとポイント還元率を高めるほか実店舗でのポイント付与や携帯電話料金の支払いなども始めます。

『2021年度』までに流通総額を1000億円規模に引き上げポイントを軸にした『LINE経済圏』の基盤を固める考えです。

<野村総合研究所>によると2020年にポイントの市場規模は1兆円を超えるとしています。

2018年9月に海外市場で新株予約権付社債を発行し約1480億円を調達すると発表しました。

調達する資金はスマートフォン決済の『LINEペイ』などフィンテック分野の投資に約1000億円人工知能分野の投資に約480億円を充当して成長力を高める狙いです。

2018年9月に『ブロックチェーン(分散型台帳)』に参入すると表明しました。

新たなブロックチェーンの基盤上で投稿者の質問に他の利用者が回答するサービスのほか商品や飲食店のレビューサービスを始めユーザーの参加度合いに応じて対価を支払います。

「全ての取引の履歴が見える」「誰になぜ報酬が支払われたのかも分かる」「ブロックチェーンという革新的技術を使いまったく新しいスケールの大きいプラットフォームをつくる」と<LINE>の出沢剛社長は説明しています。

2018年10月に人工知能スピーカーでタクシーを呼べるサービスを始めました。

スマートフォンに<ジャパンタクシー>のアプリをダウンロードして乗車位置などを設定し利用します。

<ジャパンタクシー>のアプリは全国約7万台のタクシーが参加していて550万件ダウンロードされています。

2018年11月に銀行業への参入を表明しました。

「規制が言い訳になっている可能性があるならそこに挑戦できる」と銀行参入の勝算について出沢剛社長は述べています。

2018年12月に韓国の情報セキュリティー会社<グレイハッシュ>を買収しました。

国内外の大企業を対象にセキュリティー関連のコンサルティング事業を展開していてサイバー攻撃やサイバー犯罪に対処するIT技術者の『ホワイトハッカー』が多く所属しています。

フィンテックや人工知能などの事業領域が拡大しているため利用者の個人情報保護などの体制を強化する考えです。

2019年1月に医療関連事業に参入すると発表しました。

医療サービス大手の<エムスリー>と共同出資会社を設立して対話アプリを使った医療相談や診療を手掛ける考えです。

アプリに生活関連サービスを集約させ使用頻度を高めてもらう狙いです。

2019年1月に発表した『2018年12月期』の連結最終損益は37億円の赤字でした。

IT と金融を融合するフィンテックや人工知能を中心とした戦略投資が膨らんだのが要因ですが2019年度はこれらの投資を倍増させる考えです。

2019年7月にタイで買い物代行や電子商取引などのサービスを始めると表明しました。

アプリ上で使える生活関連サービスを拡充しタイの消費者を囲い込む狙いです。

2019年11月に<Zホールディングス>と<LINE>は経営統合すると発表しました。

2020年10月に経営統合してネット企業としては日本最大となり米国の『GAFA』や中国の IT 大手に対抗する考えです。

2019年12月に<メルカリ><LINE><NTTドコモ>と<KDDI>は4社の提携解消を表明しました。

<メルカリ>傘下の<メルペイ>と<LINE>子会社の<LINEペイ>が提携して6月に<ドコモ>が9月に<KDDI>が合流していました。

<Zホールディングス>と<LINE>の経営統合により提携解消となりました。

2020年1月に発表した『2019年12月期』の連結決算は最終損益が468億円の赤字でした。

スマートフォン決済『LINEペイ』のマーケティング費用や金融サービスの開発費用がかさみ赤字が大きく膨らみました。

新規事業に投じる人件費やマーケティング費用が膨れ上がり既存事業が稼ぐ利益でまかなえなくなっています。

2020年2月に新型コロナウイルス関連の情報を提供する公式アカウントの開設を発表しました。

厚生労働省の要請を受けて開設した『新型コロナウイルス感染症情報厚生労働省』という公式アカウントで人工知能による自動応答システムが問い合わせに対して最新情報を回答します。

【ここからはメルマガの加筆文です】2019年6月に事業説明会の『LINEカンファレンス』を開催しましたがサービス開発を統括する慎ジュンホCWO(最高WOW責任者)は「<LINE>はメッセンジャーを超えて皆さんの生活を24時間支えるライフインフラになる」と基調講演で述べました。

さらにこれからの注力分野について……第1の注力分野として対話アプリのプラットフォーム上でアプリを作る『ミニアプリ』戦略を説明。

「中小企業も簡単にアプリを作れるようにオンラインとオフラインを融合させる」と述べ第2の注力分野として金融と IT を融合させるフィンテックを掲げ「(スマホ決済やネット銀行など)金融の分野は欠点がたくさんある<LINE>が注力すべき分野だ」と述べ第3の注力分野として人工知能を掲げ「<LINE>は AI の専門人材が1000人以上いる」

「今後 AI 技術を持っているか否かでIT 企業の未来が変わる」と述べました。

2019年11月には<Zホールディングス>の川辺健太郎社長が「(2社が)統合して世界をリードする人工知能のテックカンパニーを目指す」と述べており統合後は年1000億円規模を人工知能関連の分野に投資して新規サービスの開発を急ぐ考えです。

さらに「対等の精神に基づく経営統合だ志はひとつ」「(GAFAなどに次ぐ)世界の第三極になるということだ」と強調しています。

そこで『世界の第三極』ということをあらめて考えてみましょう。

世界の第一極はアメリカの『GAFA』で<Google><Amazon>と<Facebook><Apple>の4社のこと。

世界の第二極は中国の『BATH』で<Baidu><Alibaba>と<Tencent><Huawei>の4社のこと。

さて本当に『世界の第三極』になれるでしょうか?

<Apple>が主力は『端末分野』ですが[Apple Store]という『アプリーケーション分野』に進出。

<Amazon>は『サービス分野』ですが[アマゾンEcho]という『端末分野』に進出しています。

つまり『GAFA』はそれぞれ多分野において熾烈なトッップ争いを繰り広げています。

しかし<Zホールディングス>と<LINE>が主力としようとしているのは[決済プラットフォーム]という『アプリケーション分野』です。

その意味では他分野での主権争いにも力を注いでいく必要があります。

その前に最も重要なことは<LINE>と<Zホールディングス>が経営統合することでお客様にとってどのようなメリットが生まれるのか?

明確にして打ち出す必要があります。

今日の事例で何を学べるでしょうか?

経営統合する会社は……目標とする産業のポジショニングだけでなく自社の主力分野以外に取り組むべき分野を見つけることが必要になる。

さらに重要なことは営業力や資金力などの会社側の都合だけでなくお客様にとってのメリットを明確に表明することである。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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