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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第337話 日東電工のビジネスモデル

2019年4月12日 執筆:渡邉ひとし

第336話のテーマは『主力事業に続く2つ目の事業の柱』です。

(ブログは火曜・金曜の投稿です)

海外売上比率が70%を超えました

1918年に電気絶縁材料の国産化をめざして<日東電気工業>を設立しました。

1961年に乾電池・磁気テープ事業を分離して<マクセル電気工業>を設立しました。

1975年に家庭用製品の製造販売を目的とする<ニトムズ>を設立しました。

1988年に創立70周年を迎えたことで<日東電工>に社名を変更しました。

1998年に全社的なR&D機能の粘着テープ研究所を豊橋事業所内に新設しました。

2006年に本社を大阪市に移転して旧大阪本店を茨木事業所と改名しました。

2013年に創業95周年を迎えるためロゴマークを「Nitto」に変更しました。

2016年に<ニトムズ>が<日東ライフテック>と<日東メディカル>を吸収合併しました。

<日東電工>のビジネスモデル

2017年10月に補聴器最大手の<リオン>と補聴器向けの無線給電技術を開発を発表しました。

三木陽介副最高技術責任者は……「仮想現実などのウエアラブル端末や医療用のセンシングデバイスにも使える」と述べています。

2018年6月から発売しますが専用の充電台にあるくぼみに乗せると緑色のLEDが点灯して充電が始まり2時間半の充電で連続30時間の利用が可能です。

同じく2017年10月に「関西経済人エコノミスト会議」において<日東電工>の高崎秀雄社長は「2017年3月に大阪府茨木市にイノベーションセンターをオープンした」「何もないところから何を見いだすことができるのか」「人材育成について『What』を見つけ出せるリーダーが欲しい」と語っています。

2017年11月に液晶テレビ向け中核部材「偏光板」で中国に参入すると表明しました。

「偏光板」は光の透過を制御し鮮やかに画像を映し出す役割を持ちます。

中国の<杭州錦江集団>と傘下の<SAPO>と<奇美材料科技>の3社と5年間の技術提携を結びます。

中国のテレビ向け液晶パネルの生産は2018年に世界の50%を超える見込みです。

今後10年では80%程度まで増えるとの予測があります。

2018年2月に発表した「2017年4~12月期」の連結決算は純利益が前期比74%増で過去最高でした。

スマートフォンで有機ELを画面に使う製品が増えスマホ向けの高機能部材が大きく伸びました。

電子部品の製造に使うプロセス材料や半導体工場向けの多孔質フィルターも収益を伸ばしました。

2018年3月から肺の難病を治療する核酸医薬品の臨床試験を米国で始めました。

肺の組織が硬くなって呼吸しづらくなる「肺線維症」の根治が期待できる薬の候補で治験段階に入るのは世界の製薬業界でも早いとみられています。

米食品医薬品局の許可が下りたため数カ月以内の治験開始を目指します。

2018年4月に工場廃水の再利用により水の使用量を5分の1程度に抑える節水型工場の実証実験を2019年度から始めると表明しました。

新しい膜製品を使った装置では90%近くをリサイクルできる見込みです。

2018年5月に従来のガラス製が使いにくかった短距離での通信に向いているプラスチック製の光ファイバーを2019年春から量産すると表明しました。

高精細の8K映像や超高速無線通信「5G」の普及に伴い通信データを伝送する光ファイバー需要も急速に増えるとみられています。

慶応大学と共同開発したプラスチック製光ファイバーは8Kの映像を伝送する高速通信が可能になります。

曲げや振動にも強く屋内での数十メートル程度の短距離なら従来のガラス製光ファイバーより使い勝手に優れています。

同じく2018年5月に油田採掘施設向けに海水中の成分を取り除く効率を高めたフィルターを発売すると表明。

従来より大量の海水を処理でき施設の運用コスト低減につながります。

イオンを取り除く膜を薄く作る技術を開発し同じ体積で大量の海水を処理できるフィルターや膜の間隔を広くとることで汚れがつきにくい耐久性の高いフィルターなどを新たに作りました。

このように次々と新製品を生み出している<日東電工>ですが「失敗してもアウトにはしない逆に挑戦をしなかった成功は評価しない」と高崎秀雄社長は述べています。

ベルギーやアメリカ・中国・マレーシアの拠点でも研究開発部門を持っています。

新規事業を学生たちに発案してもらうインターンを実施しています。

年2回開かれる技術発表会では入社1年目であっても新製品のプロジェクトを起こすチャンスがあります。

ひとつの製品を1つの技術で終わらせず「新しい用途」「新しい製品」「新しい需要」という3つを追求する「三新活動」と呼ぶマーケティング戦略を50年以上続けています。

現在では1万3500種類もの部品や材料を提供していてニッチな新市場に積極参入してトップシェアを目指す「グローバル・ニッチ・トップ」戦略でアメリカの<スリーエム(3M)>を目標にして追い続けていますがスマートフォン向け部品が連結売上高の60%を占めるという「一本足経営」からの脱却を早期に実現させることが当面の大きな課題になっています。

**********************出版記念トークイベントを開催します!

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渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

経営戦略・組織変革・AI活用を、実務と心理の両面から支援しています。中小企業の経営者の方には、訪問またはオンラインで、ご相談をお受けしています(初回は無料)。

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