第174話のテーマは『古い体質からの脱却』です。
白黒映像のご成婚パレード
皇后美智子さまが明治以降初めての民間出身の皇太子妃になられたのは1959年4月10日でした。
このとき私はまだ幼かったのですが白黒映像の成婚パレードはなぜか鮮明に覚えています。
正田英三郎氏の長女として誕生されたのですがその正田英三郎氏が<日清製粉グループ>の社長であったことも忘れずに記憶に残っています。
皇室につながる企業として経営には慎重にならざる得ないのではなどという勝手な憶測を持っていましたが……<日清製粉グループ>はどんな経営をしているでしょうか?
<日清製粉グループ>のビジネスモデル
奈良市の小麦購入額が全国日本一だとは知りませんでした。
長年トップだった長野市を抜いたということですが「奈良は専業主婦の割合も高い。
時間とお金にゆとりのある主婦が多いことで食パンを焼く家庭の増加の背景にあるのでは」と奈良大の稲垣稜准教授は推測していますが家電販売店の担当者に聞くと奈良市は確かにホームベーカリーがよく売れているそうです。
製粉業界において業界トップは<日清製粉>です。
その販売シェアは直近の資料(2015年)では38.6%になっています。
この業界は少し特殊で政府が一括して材料を購入し製粉会社に販売されて小麦粉などに加工していきます。
そういった意味ではおおきな成長戦略は描きにくのですがそんな状況下でも<日清製粉グループ>は事業再編に取り組みはじめているのです。
2012年には全米9位に入る製粉会社の<ミラー・ミリング・カンパニー>を買収しました。
2013年にはニュージーランド最大の製粉会社<チャンピオン製粉>を買収して2014年にアメリカの穀物メジャー最大手の<カーギルグループ>から製粉4工場を買収したことでアメリカの子会社である<ミラー・ミリング・カンパニー>は全米第4位の製粉会社になりました。
これは規模が大きくなっただけではなく取り扱う原料小麦の品種などが多様化したことになるので幅広い製品に販売することができます。
小麦粉の生産国であるアメリカは毎年人口が増え続けている小麦粉の消費国でもあります。
さらに海外での製粉や加工食品分野の買収を検討していますがこれは事業の再編を進めて事業基盤を再構築することが狙いです。
創業者である正田貞一郎氏が開いた大山農場につながる<大山ハム>を昨年の2016年に売却したこともその覚悟の表れと言えます。
「売上高の拡大から利益を重視した収益基盤への再構築」これが<日清製粉グループ>の中期経営計画であるためさきほどの創業に関わる<大山ハム>さえも売却することになったのです。
しかもその売却益は海外事業などへの投資に振り向けていくのです。
アメリカとカナダの生産能力を引き上げる投資をしながら今年7月にはインドに160億円をかけて酵母の生産工場を建設することを発表しています。
これもインドの中間層の増加でパンの消費が増え続けているので消費地に生産拠点を設けるという海外市場の開拓策のひとつです。
<日清製粉グループ>にとっては国内市場が頭打ちになりはじめ消費拡大が見込める海外へ進出するあらたなビジネスモデルになります。
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このことから何を学べるでしょうか?
伸びる会社は……たとえ閉鎖的な業界にいても事業を成長させるために古い体質から脱却する強い覚悟を持って打開策に積極的に取り組む。
ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 O2O:(オンライン・ツー・オフライン)インターネットなどのオンラインからリアル店舗のオフラインへお客さまを呼び込む手法のこと。
*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


