第166話のテーマは『日本国内から海外へ』です。
「楽天カードマン」と川平家の一族
「楽天カードマン」で知られる川平慈英(かびら・じえい)氏はスポーツキャスターですが元アナウンサーで昭和女子大学名誉理事である川平朝清(かびら・ちょうせい)氏の三男でありタレントでJ-WAVEのナビゲーターのジョン・カビラ(川平慈温)氏は長兄になります。
沖縄県出身であり琉球王朝に通訳・音楽分野で仕えた川平家の末裔にあたるそうですが上智大学在学中にミュージカル俳優としてデビューしたのは先祖の遺伝かもしれませんね。
<楽天>のビジネスモデル
1997年に設立した<楽天>ですが創業から20年経ってそれまでの主力事業であり本業である「EC事業(注1)」が少し停滞気味のようです。
これもやはり<Amazon>による「Amazonエフェクト」が原因ですが昨年の2016年には日本のEC事業において<楽天>の売上高を<Amazon>が抜いたようです。
ただし同じ「EC事業」といっても<Amazon>は自社在庫をお客様に直接販売するビジネスモデルですが<楽天>は店子(小売店)に場所を提供する「大家」というビジネスモデルです。
「EC事業」でも2社のビジネスモデルは違っています。
2014年12月期からは「純利益」の減少が続いています。
2016年6月期の<楽天>の営業利益は楽天カードなどの「金融事業」がとうとう「EC事業」を抜きました。
楽天市場での買い物客をポイント特典などでカード会員にして◉生命保険◉証券◉住宅ローンなどの金融商品へ勧誘することで「金融事業」の業績が伸びています。
楽天カードの「カード事業」は1位の<三菱UFJニコス>2位の<三井住友カード>に続いて国内取扱い高で3位になりました。
しかし「金融事業」は「楽天市場」が順調でなければお客様を囲い込む「集客システム」が機能しにくくなります。
そこで創業者である三木谷浩史会長兼社長はあらたにグローバル•イノベーション•カンパニーという「企業理念」を掲げました。
そのためのチャレンジのひとつが今年6月に成立した『住宅宿泊事業法(民泊法)』です。
この法律が成立したことで全国で「民泊」が解禁されました。
これをきっかけにして「民泊仲介事業」に参入。
国内においては今年3月に<LIFULL>と民泊仲介の子会社を設立しました。
来年1月には民泊仲介サイトを立ち上げる計画。
今年7月にはアメリカの民泊仲介大手の<ホームアウェイ>と提携をし中国の民泊事業最大手の<途家(トゥージア)>と提携。
台湾の民泊サイトを運営する<AsiaYo>とも提携しました。
経済大国である日本、アメリカ、中国の会社と「民泊事業」で提携をすることで民泊の世界最大手である<エアビーアンドビー>に対抗していこうという狙いです。
ふたつ目はスペインの<FCバルセロナ>とのパートナー契約です。
契約金は4年間で280億円ほどになりますがいよいよ世界市場へ本格的に進出するために企業ロゴを英文表示の「Rakuten」に変更しました。
そのイメージアップのための<FCバルセロナ>との契約です。
三木谷社長は「ブランド再構築」を宣言しました。
いわゆる「リブランディング」になりますが2005年にネット広告大手の<リンクシェア>を買収しました。
2014年には無料対話アプリの<バイバー•メディア>とキャッシュバックサイトの<イーベイツ>を買収。
今年2月には<楽天>の本社機能の一部をアメリカのシリコンバレーに移すと発言しています。
「リブランディング」することで創業20年を節目にして『第2創業』としての海外市場の開拓が<楽天>にとっての今後の「成長戦略」であると考え起死回生を試みる「EC事業」の進展に期待しています。
*注1=EC事業(Electronic Commerce)ネットショップやオンラインオークションなどの電子商取引のこと。
このことから何を学べるでしょうか?
企業は……創業からの事業に展望が見出せなくなったときこれからの時代に向けて必要とされるであろう事業をつくり出し第2創業としてチャレンジすることを求められている。


