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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第122話 キャノンが、日本に戻ってきた!

2017年9月6日 執筆:渡邉ひとし

今日のテーマは『海外進出するときの目的』です。

財閥の創始者の孫だった

あなたは、「ヨーコ・オノ・レノン」という名を聞いてそれが誰なのかすぐに、わかるでしょうか?

最近では彼女の名前を聞いてもすぐに、わかるひとが少なくなったのではないかと思います。

ビートルズのメンバージョン・レノンの妻でありショーン・レノンの母でありみずからも芸術家であり、音楽家でありアメリカで活躍していますが「ヨーコ・オノ」の母・磯子さんは安田財閥を築いた善次郎の孫でした。

戦後、GHQによる財閥解体で安田財閥は解体されますが1964年に芙蓉グループとして再結成しその中心的存在の安田銀行は富士銀行と改称しました。

その芙蓉グループのひとつに……「観音菩薩」を社名の由来にもつ機器メーカー、「Canon」があります。

日本で、あらたな工場を建設する

その「Canon」が九州の宮崎県にデジタルカメラの製造工場を建設することにしたそうです。

日本国内でモノが売れない時代を迎えたメーカーは日本の少子高齢化などによる人口の減少にともない将来の売り上げ減少につながる市場の縮小化にも懸念して海外に需要を求めるため海外進出をすすめてきました。

一方で日本のメーカーは国内の給与に比べて大幅に給与水準が低い海外へ労働力コストの削減のため海外に工場を建設するなどの海外進出を積極的にすすめてきました。

しかしここで問題が起きはじめます。

メーカーは優秀な現地社員を採用するために現地の平均給与よりかなり高い給与を支払うことで確保するようになります。

やがて他国のメーカーなども進出してくることで採用するための給与水準がどんどん上昇していき日本の給与水準とさほど変わらなくなってきます。

そうなれば将来的な人件費の削減はまったく期待できなくなり手間ひまのかかる海外工場での生産よりも日本国内での生産に切り替えたほうが得策といえます。

じっさいに中小企業も含めた海外進出の企業の40%が海外からの撤退(検討含む)をしているようです。

報道によると「Canon」のばあいは円高対策のために海外への工場移転を進めてきたようですが製造工程の70%でオートメーション化になっている国内工場のラインもできているようでさらに工場のオートメーション化を加速していく計画もありこれから、ますます日本国内での生産比率が高まってくることになります。

「ビジネスモデル」で考えてみましょう。

「⑺ 設備・機器・資金」の項目で国内への設備投資は高まりますが海外の設備投資がなくなります。

「⑼ 原価・経費」の項目では国内の人件費は増えますが海外での人件費はなくなります。

そして「⑻ 収益方法」の項目で「Canon」のあらたなビジネスモデルの結果が出てくることになります。

このことから何を学べるでしょうか?

企業は…海外進出するばあいコスト削減の目的で進出すると現地の水準があがれば撤退しなくてはならない。

企業は…海外進出するばあい現地の市場が成長したときに現地でのビジネスを目的にもつことが懸命である。

*注1 LTV(Life Time Value):持ち株会社制。

親会社が大株主となり傘下の会社の管理をすること。

*注2 オムニチャネル:店舗とネット通販を連携させてあらゆる販路から購入できるようにすること。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

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