ブランド経営の第12講テーマは……『キャッシュフロー:自計化』です。
キャッシュフローとは?
毎週水曜日のブログは企業が「ブランド経営」になるための『永続型企業3ステップ構築法』についてお話しをしています。
第1ステップの「経営の軸づくり」第2ステップの「スクラップ&ビルド」という2段階のステップを終え第3段階の「アクションプランの構築と外部コミュニケーション戦略」という最終段階になる第3ステップについてお話しを進めています。
今日の第3ステップのテーマは「キャッシュフロー:自計化」です。
まず「キャッシュフロー」というのは直訳通り「お金の流れ」のことです。
細かく言えば一定期間に流入するお金を「キャッシュ・イン・フロー」といい一定期間に流出するお金は「キャッシュ・アウト・フロー」です。
「キャッシュフロー」には……◉営業活動◉投資活動◉財務活動という項目がありますがそれぞれの活動の文字を見ただけで何のキャッシュフローか分かりますね。
ブランド経営:キャッシュフロー「自計化」
前職で勤めていた広告会社の場合「請求書」を発行した段階で「売上」として計上していました。
働いていた職種は営業畑でしたから「請求書発行=売上」という考え方で自分たちが売上を上げているという感覚を持っていたのは確かです。
もちろん広告制作を完成させて納品しなければ請求書を発行できないので実際に「売上」を稼いでいるのはデザイナーなどの制作者です。
やがて名古屋の事業所の代表になり次に社長に就任するという準備段階で毎月1回東京本社の財務担当役員から約1年ほどレクチャーを受けました。
カルチャーショックだったのは「キャッシュフロー」の考え方でした。
レクチャーの初期段階ではなかなか「営業時代の感覚」から抜け出すことができませんでした。
「請求書」を発行した段階では「売り掛け」になるので実際に入金した金額とは違います。
つまり決算書の損益計算書に記載されている「売上高」や「利益」などは実際の「お金の流れ」とは違う数字が表われているのです。
『実際のお金の流れ=キャッシュフロー』営業時代の頭から切り替えて「キャッシュフロー」で経営することを財務担当役員に徹底的に叩き込まれました。
当時はレクチャーの時間が苦でしたが今では感謝の気持ちしかありません。
キャッシュフローで経営を考えなければ会社を危うくする可能性があるからです。
それと同時に自分が恵まれていたと感じるのは「自計化」が浸透していたことです。
「自計化」とは何かと言うと……自社で経営処理に必要となるデータを会計ソフトなどに入力して運用していくことをいいます。
当時はマイクロソフトのExcelを徹底的に使い倒していましたがやがて独自のソフトを開発することでグループ10社の経理処理などを一元管理する仕組みを構築しました。
この「自計化」のメリットは現在の経営状態や業績をタイムリーに把握することができることです。
一般的な中小企業の場合ですと社長の手元に「試算表」が届くのが2〜3ヶ月後になると思います。
正直言って2〜3ヶ月後の試算表では◉「銀行の融資」◉「大規模な設備投資」などの資金繰りへの不安が募ります。
社長にとっては「極端に視野の狭いクルマ」を勘で走らせているようなものです。
いつ事故が起きても不思議がないような状況下に置かれています。
私が社長の時には半月後(2週間後)に概算を把握することができました。
そして3週間後には担当者から一部修正などの経過報告がありほぼ正確な試算表を1ヶ月後に受け取ることができました。
さらに営業担当者別の受注状況も週末の金曜日までに各営業が入力を終え翌週の月曜日の10時から全社の営業担当者別の受注状況を見ることができました。
◉「受注内容」◉「受注額 ≒ 請求額」◉「納品予定日=請求見込み月」◉「担当者のコメント」(これが重要!)
ここまでの仕組みができていれば「次の手」を社長が打つことはそれほど難しくありません。
中小企業でありながら超優良企業と言われた所以はこの仕組みづくりと徹底した仕組みの運用も大きな要因でした。
ぜひ「キャッシュフローの考え方」と「自計化への取り組み」をご一考ください。


