アカルイミライ【未来通信】第490話企業の事例をもとに毎月1回ブログとメルマガを発行しています『オートファジー』という言葉をご存知でしたか?
細胞が自らの一部を分解する『自食作用』を指しますが細胞内のゴミ処理だけでなく資源のリサイクルなどにも役立っているようです。
実は昨年11月に1日2食の生活を送ってみました。
と言うのも不思議な事実に気付いたからです。
毎日の生活の中で<空腹感>の存在が無いのです。
1日3食が当たり前で機械的に食していると感じました。
そこで1日2食を続けてみると1ヶ月経過した頃に空腹を感じ始めました。
その後は1日3食の生活ですが朝は茶碗半分のお粥と味噌汁1杯に納豆・梅干し・漬物少々。
昼食はリンゴ1個とヨーグルト1個足りなければナッツ類を数個。
夕食は肉・魚介類・野菜など制限無くなんでも自由に満腹感を味わいます。
この食事法に名前が有ると思いませんが『オートファジー』を読み解くと「根っ子が似てるな」との印象を持ちました。
人生も折り返し点を過ぎると『健康第一』が最優先になります。
今日も企業のビジネスモデルに注目していきましょう。
中小企業も大企業も日本の市場に於いては同じ外部環境のもとで懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や経営を観察することで自社に活かしてください。
今日の企業事例は第490話(*写真はイメージです)国内で最も長い歴史を持つ航空会社1951年8月に国内航空運送事業の免許を取得後<日本航空>として設立されました。
1953年10月に特殊会社である新たな<日本航空>が誕生し従来の<日本航空>は解散しました。
1954年2月に戦後日本の航空会社として初の国際線の運航を開始しました。
1962年に旧本社跡に『銀座日航ホテル』を開業しホテル事業に進出しました。
1987年11月に半官半民という経営体系から完全民営化されました。
2002年10月に<日本エアシステム>と経営統合し持株会社<日本航空システム>を設立。
2008年4月に<日本アジア航空>を吸収合併しました。
2010年1月に<日本航空>及び<ジャルキャピタル>と会社更生法の適用を申請し倒産しました。
2010年2月に<京セラ>代表取締役名誉会長の稲盛和夫氏が代表取締役会長兼グループCEOに就任しました。
2011年3月に会社更生を終了し民間企業に復帰しました。
2011年4月に<日本航空>株式会社に商号変更しました。
2017年4月に39年ぶりに羽田発着のニューヨーク便が復活しました。
2018年7月に国際線中長距離格安航空会社として<ZIPAIR Tokyo>を設立しました。
<日本航空>のビジネスモデル2021年12月に航空機のジェットエンジンを泡で洗浄する仕組みを導入しました。
米国<ゼネラル・エレクトリック>とライセンス契約し洗浄効果が高い泡を使います。
新たな洗浄方式の導入でエンジンの燃費が改善するため二酸化炭素を年間285トン削減できます。
泡洗浄は泡の注入やエンジンの回転廃液の回収を全て専用の機器で完結でき少ないペースでも作業しやすくなります。
2022年1月に待ち時間を短くした保安検査レーンを羽田空港で新たに導入すると発表しました。
パソコンや液体物を手荷物から取り出す必要をなくすほか検査レーンの動線も効率化する。
X線検査装置などを用いて繁忙期の所要時間を最大15分ほど短縮できる見通しです。
2022年1月に2022年の国内線は需要の低迷が続くとの見通しを表明しました。
オミクロン型の感染が国内でも急拡大しているため「国内線の年末年始の需要はコロナ前の状況に戻っているが一時的な部分がある」と<日本航空>の赤坂祐二社長は述べています。
2022年1月に<ヤマトHD>と連携して貨物専用機の運航を開始すると発表しました。
最大28トンの荷物を運べる小型の貨物機3機を使い羽田・成田空港と新千歳・北九州・那覇空港の間で2024年4月から<ヤマト>の『宅急便』を運びます。
2022年2月に予定していた羽田空港発モスクワ行きの1便を欠航しました。
ロシアのウクライナ侵攻を受け安全な運航が見極められないため欠航を判断しました。
2022年2月に2023年度入社の客室乗務員の新卒採用を3年ぶりに再開すると発表しました。
2020・2021年度に卒業した人も募集対象とします。
地上職や技術職、自社養成パイロットなどの採用も実施します。
2022年3月に持続可能な航空燃料を航空連合の加盟6社で共同調達すると発表しました。
航空連合『ワンワールド』の加盟6社で米国<ジーボ>からトウモロコシ原料のバイオ燃料を購入します。
二酸化炭素排出量が少ない燃料の使用を拡大して航空業界の脱炭素化を進める考えです。
2022年4月に欧州方面3路線の復路を南回りの航路で運航すると発表しました。
ウクライナ侵攻によりロシア上空を飛行できないためアラスカ上空を飛ぶ北回りで往復ともに運航していました。
しかし飛行時間が長くなり燃料が増え貨物の輸送量が減ったため復路を追い風となる南回りにすれば飛行時間が短縮できます。
2022年4月に発表した『2022年3月期』の連結最終損益は1770億円の赤字でした。
新型コロナウイルスの変異型オミクロン型の感染が広がり国内線の旅客需要が想定より下回り最終赤字は9四半期連続となりました。
2022年7月に従業員約3000人を主力航空事業から非航空分野への配置転換を表明しました。
After コロナの需要変化を睨み格安航空会社やマイル事業などへの人員配置を見直します。
2022年8月に名誉顧問の稲盛和夫氏が死去したためお悔やみのコメントを出しました。
「その卓越したリーダーシップによって構造改革と意識改革を進められて再生へと導いていただきました。
多大な貢献と功績に改めて感謝申し上げ心から哀悼の意を表します」2022年10月に医薬品保管に適した温度管理できる倉庫を成田空港に設置したと発表しました。
国内空港にある医薬品専用の温度管理ができる定温倉庫としては最大面積の倉庫です。
羽田空港を発着する旅客便も医薬品輸送に成田の定温倉庫を使えるよう両空港間での医薬品のトラック輸送も計画しています。
2023年2月に空気抵抗を減らし燃費を向上させる技術を国内線で搭載すると発表しました。
航空機の機体の表面をサメ肌状に加工するリブレット施工は機体の外板の塗膜を凹凸状に加工し空気抵抗を減らします。
2023年5月に米国の<ウィスク・エアロ>と提携したと発表しました。
<ウィスク・エアロ>は eVTOLと呼ぶ電動式の垂直離着陸機を開発していて日本で自動運転の空飛ぶタクシーの運航を目指します。
2023年5月にテーマパーク『ジブリパーク』のオフィシャルパートナーになりました。
人気アニメの世界観を再現した『ジブリパーク』は2022年11月に第1期として『ジブリの大倉庫』など3エリアが開業しています。
<日本航空>は機内誌やビデオで紹介するなどの想定をしています。
2023年6月に全国の農家とマイル会員をつなぐ電子商取引サービスを始めました。
配達時間を大幅に短縮できる航空便の強みを生かし生産者に新たな販路を提供します。
北海道富良野のトウモロコシ石垣島のパイナップル京都の鴨ロースなど。
開設したオンラインショップ『SORAKARA OTODOKE』のサイトに全国各地の特産品が並びます。
商品を購入すると100円につき最大3マイルが取得できます。
1000マイルで1000円分の買い物ができ余ったマイルを旅行などに使うのも可能です。
今日の企業事例である<日本航空>を少し俯瞰してみましょう。
2023年6月の東京株式市場で日本航空株が一時前日比105円50銭高の3069円と2020年2月以来約3年4カ月ぶりの高値をつけました。
国内路線は新型コロナ流行前の95%くらいまで戻っており国際路線も65%程度の水準にまで戻りつつあります。
<日本航空>の赤坂祐二社長はサマーシーズンには70%の水準まで戻るとみています。
5月には13年ぶりに貨物専用機を運航すると発表しました。
ボーイング767-300ER型機旅客機中型機の3機を改修し2023年度末から順次投入します。
電子商取引や宅配需要が今後も高まると見ており国内外の物流企業と組んで貨物郵便事業の売上高を2025年度までに2000億円以上に高める狙いです。
「物流パートナーと提携して安定的な需要を取る。
国内線との国際線のハイブリッドで新しい事業にチャレンジする」と<日本航空>の斎藤祐二専務執行役員は述べています。
2023年3月にはスマートフォン決済サービス『JAL Pay(JALペイ)』を始めました。
プリペイドカードサービス『JALグローバルウォレット』のアプリにQR・バーコード決済の機能を追加します。
銀行振込などに加えマイルを使った入金も可能で支払いに応じてマイルがたまります。
2023年度から全グループ社員3万6000人を対象にデジタルトランスフォーメーションや顧客データの活用を柱とした教育プログラムを始めています。
乗務員や整備士なども含む全社員へデジタル教育で業務を効率化し非航空部門の稼ぐ力を高めます。
『2026年3月期』までの中期経営計画では格安航空会社に加え物販やマイルなど非航空事業を成長の軸に据えました。
非航空事業を伸ばすことで航空需要の変動に強い体質をめざす考えです。
従来のビジネスモデルから転換し構造改革を進める中で利益の7割を占めていた航空事業をどこまで下げられるか非航空事業を大きな事業の柱へと成長させるのが企業価値の回復に向けての喫緊の課題となっています。


