隔週月曜日に企業の事例をもとにブログとメルマガを発行しています自ら事業の未来図を描き事業を再構築しマーケティングとビジネスモデルを作る『事業計画書作成講座』設計編を終了。
自分の棚卸しと感情曲線を描き自分軸を確立し1分間自己紹介文とプロフィールを作り上げる『事業計画書作成講座』実践編の0期生による第1回講座が終了しました。
この講座は事業を設計し実践して具体的に効果を出すための講座です。
講座の時間の多くが考えたり話したり書き出したりする講座です。
講座と講座の合間に受講者同士が相互に応援し合う未来会議で疑問や不安などを解消していきます。
*9月に体験会(4回)を開催します。
併せて、第1期生の募集もいたします。
ご自身の事業の未来図を明確に描き成果が出せる講座をぜひ体験してください。
- 2022年9月7日水曜日13:00〜15:00
- 2022年9月8日木曜日19:00〜21:00
- 2022年9月14日水曜日19:00〜21:00
- 2022年9月15日木曜日13:00〜15:00
中小企業も大企業も日本の市場に於いては同じ『外部環境』のもとで懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や経営手法を観察することで自社(ご自身)の経営に活かしてください。
今日の企業事例は第476話<KADOKAWA>です。
(*写真はイメージです)出版などの総合エンターテインメント企業1945年11月に角川源義氏が自宅応接間を事務所として<角川書店>を創立しました。
1949年に『角川文庫』を創刊しました。
1954年4月に株式会社<角川書店>に改組しました。
1972年に<富士見書房>を設立し教科書の自習書の発刊・販売を開始しました。
1976年に角川春樹氏が<角川春樹事務所>と<角川文化振興財団>を設立しました。
1990年3月に都市情報誌『東京ウォーカー』を創刊。
2002年11月に<角川大映映画>が<大映>から映画事業の全営業権を譲受しました。
2003年4月に<角川書店>を<角川ホールディングス>に社名変更し持株会社化しました。
2005年3月に<日本ヘラルド映画>を子会社化しました。
2006年7月に<角川グループホールディングス>に商号を変更しました。
2009年4月に<中経出版>を取得し子会社化しました。
2013年6月に<KADOKAWA>に商号を変更しました。
2013年10月に<角川書店><中経出版>などを吸収合併し事業会社となりました。
2014年10月に<ドワンゴ>と統合会社となる<KADOKAWA・DWANGO>を設立。
2015年10月に<KADOKAWA・DWANGO>を<カドカワ>に商号変更しました。
2019年4月に<ドワンゴ>などを<KADOKAWA>の子会社へ異動しました。
<KADOKAWA>のビジネスモデル2020年11月に<角川文化振興財団>が埼玉県で運営する『角川武蔵野ミュージアム』がオープン。
4階にある『本棚劇場』は高さが約8mある本棚に囲まれた空間でKADOKAWAの刊行物など約5万冊の本が並んでいます。
館内は迷路のようで初めて訪れたときはどこに何があるのか分かりくいと言います。
ラビリンスのようにしたいという松岡正剛館長の狙いでもあります。
デザイン監修した建築家の隈研吾氏はこの建物を巨大な岩が地面から隆起してできたように見せています。
館内には作家の荒俣宏氏が監修した『荒俣ワンダー秘宝館』など美術館と図書館、博物館まで詰め込んだごちゃ混ぜ空間で構成されています。
2021年1月に電子書籍アプリの運営で<Link-U>と業務提携すると発表しました。
ライトノベルレーベル『電撃文庫』の作品を配信する<KADOKAWA>の新規サービスでアプリやサーバーの開発保守広告運用などを<Link-U>が担当します。
2021年3月に夏野剛取締役が6月22日付で社長に昇格すると発表しました。
巣ごもり消費でエンターテインメント事業が好調ななか海外事業の強化を進める狙いです。
夏野剛氏は<NTTドコモ>でIモード立ち上げに携わり2019年<ドワンゴ>社長に就任し<KADOKAWA>の不採算事業の整理を進め黒字転換しました。
2021年5月に発表した『2021年3月期』連結決算は営業利益が前期比69%増となり過去最高でした。
新型コロナウイルスの影響で巣ごもり需要が膨らみ電子書籍が好調でした。
映像事業も自社の知的財産の権利許諾収入が伸びました。
2021年7月に『ところざわサクラタウン』のマンガ・ラノベ図書館をリニューアル。
収蔵するラノベ作品は<KADOKAWA>のものでしたが他社の出版作品も収蔵しアーカイブ機能を高める考えです。
2021年8月に政府の規制改革推進会議は新体制で議論を再開しました。
新しい議長には<KADOKAWA>の夏野剛社長が就任しました。
I T 分野に精通する夏野剛社長を改革の推進役に据え出遅れの挽回を急ぐ考えです。
2021年10月に<テンセントグループ>との資本業務提携を発表しました。
以前より提携してきた出版事業に加えゲームやアニメの共同開発も強化します。
2021年11月に夏野剛社長は中国ネット大手<騰訊控股ループ>との資本業務提携について「ポジティブな効果は最速でも3年くらい後になる」と見解を述べています。
2022年3月に『資格取得一時金』を始めたと発表しました。
社員が資格を取得すると1万~100万円を支給する制度で対象の資格は出版関連に限らず弁護士や語学など116種類になり社員の学習意欲の向上が狙いです。
2022年3月にプレスリリースの配信代行サービス『PressWalker』を開始しました。
テレビや新聞など約600媒体のメディア向けに企業が新商品などを紹介するプレスリリースを無料で配信します。
プレスリリースの一部を記事化し『レタスクラブWEB』や『WEBザテレビジョン』など5つのウェブメディアに掲載するのも特徴です。
プレスリリースの配信を代行してもらう企業や団体にとっては登録料や利用料などが無料でサービスを利用できます。
<KADOKAWA>は自社メディアの活性化などにつなげたい狙いです。
2022年5月に<サイバーエージェント>と共同で『アメカド』を開始しました。
<サイバーエージェント>の運営する『Ameba』とブログの書籍化を推進する共同プロジェクトで芸能人や有名人など公式ブロガーの書籍出版を継続的に進める考えです。
オフィシャルブログを展開する芸能人や有名人はおよそ2万人で芸能人にとって主力だったテレビの収録が難しくなり動画共有サイト『ユーチューブ』やSNSを通じた発信が急激に広がりました。
2022年5月に発表した『2022年3月期』の連結営業利益は前期比36%増え2期連続の最高益でした。
<ドワンゴ>の動画サービス『ニコニコ動画』の不振もリストラで回復基調にあり子会社の<フロム・ソフトウェア>のソフトも人気が高く「KADOKAWAは大成長期を迎えている」と夏野剛社長は述べています。
2022年6月に画家ゴッホの作品をつなぎ合わせデジタル映像化した作品展を発表しました。
『種まく人』『ひまわり』『自画像』など代表作を中心に数百点のゴッホ作品をデジタル技術でつないだりコラージュしたりして約30分の映像作品に仕上げました。
『ところざわサクラタウン』の角川武蔵野ミュージアムで11月27日まで展示しています。
今日の企業事例である<KADOKAWA>を少し俯瞰してみましょう。
いま、書店の減少が止まりません。
2020年の全国の書店数は1万1000店台まで落ち込みこの20年間で半分以下に減りました。
<出版科学研究所>によると電子書籍を除く雑誌・書籍の2021年の国内推定販売額はピークだった1996年の半分以下になりました。
売り場に行かずに本を買えるAmazonなど電子商取引の台頭や電子書籍の普及も打撃となり書店を取り巻く事業環境はますます厳しさを極めています。
「モノを買えるだけのプラットフォームは価値を失っているこれからはライフスタイルやサービスを提案できる力があるプラットフォームが残る時代だ」と<CCC>の増田宗昭社長は述べています。
<KADOKAWA>は動画投稿サイト『ニコニコ動画』の世界を再現するイベントである『ニコニコ超会議』に『未来の書店』のブースを出展しAIによる選書サービスを披露しました。
表情を分析する機能を持つAIの質問に答えていくとその人に合った本を紹介してくれます。
「最初の数ページを読めばその本との相性が何となく分かる質感などフィーリングは大事だ」と<KADOKAWA>の夏野剛社長はリアル書店の価値を述べています。
2020年10月には『ところざわサクラタウン』内で『EJアニメホテル』の運営を開始。
客室ではアニメのキャラクターのパネルやポスターを楽しんだり声優がホテル限定でふき込んだセリフを聞いたりできます。
作品の世界観をもとにした創作料理も味わえ五感を使って作品の世界観に没頭できます。
インバウンドに強いコンテンツとしてアニメに着目しホテルを開発しましたが将来的には『物語に泊まる』をテーマに小説やゲームなど他のジャンルにも横展開する構想を持っています。
本業である出版事業の内訳を見ると海外売上高は2021年4~12月で100億円を突破しました。
けん引役となっているのが漫画やライトノベルです。
2016年には米出版大手<アシェットブックグループ>のマンガ・ライトノベル出版事業を分社化し合弁会社となる<エンプレス>を設立しました。
2021年4月には電子出版や電子書籍サイトを展開する米国<ジェイノベルクラブ>を買収。
ライトノベルやコミックの翻訳を自社で進めると発表しました。
日本での雑誌連載から英語の単行本発売までは通常半年~1年程度かかります。
リードタイムを短縮しコンテンツの世界展開に力を注ぎます。
一方でウェブサービス事業の売上高は1%減で営業利益は3%減でした。
『ニコニコ動画』のプレミアム会員数の減少やモバイル事業の縮小が影響しています。
デジタルトランスフォーメーションが加速し始める時代にどれだけ短期間でウェブサービス部門の充実を図れるか『2023年3月期』までの中期経営計画の達成を間近にしてコンテンツのDX構築へのビジネスモデルが描き切れるかが当面の課題となります。


