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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第305話 SBIホールディングスのビジネスモデル

2018年10月1日 執筆:渡邉ひとし

第305話のテーマは『個人客から法人客まで』です。

<ソフトバンクグループ>からの独立

<SBIホールディングス>はソフトバンクグループの金融関連企業として設立された会社でした。

その社名も<SoftBank Investment>という略称からの由来でしたが今では<ソフトバンクグループ>から完全に独立して<Strategic Business Innovator>「戦略的事業の革新者」という略称に変更しています。

1999年に< ソフトバンク・インベストメント>が設立されました。

2000年に<ソフトベンチャーキャピタル>を吸収合併しました。

2003年6月に<イー・トレード>を吸収合併しました。

2005年7月に<SBIホールディングス>に社名を変更しました。

2006年に<ファイナンス・オール>と<SBIパートナーズ>を吸収合併しました。

2006年8月に<ソフトバンクグループ>から完全に独立しました。

2017年4月にブロックチェーンに特化した寄付講座を慶応義塾大学と連携して開設しました。

基礎技術を学ぶ専門講座を総合政策学部と環境情報学部の学生最大200人向けに始めました。

ブロックチェーンは一度記録すれば改ざんできない記録を作り出す数学的な技術です。

取引きで支払った事実が消えずに残高の偽造が難しいためビットコインなどの仮想通貨として機能させることができる技術です。

産学連携により新技術を学ぶ機会を増やして金融の高度化に対応した人材を増やすことが狙いです。

2017年6月に「ブロックチェーン」の技術を使った国際送金サービスを始めました。

タイの<サイアム商業銀行>と提携して日本とタイで大手銀に比べて10分の1程度という手数料で瞬時にやり取りできます。

2017年7月には「6月の積み立てによる資金流入」が大手証券会社に匹敵する水準である約65億円に上ったと<SBI証券>の瀬畑史郎投資信託部長は取材に答えています。

取扱商品の拡充や低コスト商品の品ぞろえ強化に加えて積み立て最低額の引き下げや自動引き落としが可能な金融機関の拡大などを進めてきました。

月に2~3万件の新規口座の開設がありそのうち80~90%は投資未経験者です。

口座を開設した顧客向けに個別の投信をメールなどで紹介していて◉投信の評価会社のレーティングが高いもの◉相対的に信託報酬が低いもの◉積み立てで人気のあるものなどの投信の紹介も好評のようです。

同じく6月末時点で口座数が392万となり<大和証券>を抜き<野村証券>に次いで業界第2位に浮上しました。

特に伸びたのが「少額投資非課税制度(NISA)口座」で前年比16%増えました。

証券業界で顧客の高齢化が進むなかで低コストを武器に20~40歳代の働く現役層や投資の未経験者を取り込んでいます。

2017年9月にアメリカのヘッジファンドである<コーベンチャー・ホールディング・カンパニー>に出資して仮想通貨に投資するファンドを組成すると発表しました。

仮想通貨に対する投資家のニーズが高まるなかで仮想通貨に投資するファンド組成によって運用機会を提供する狙いです。

2017年10月に<日本航空>とフィンテックを活用したサービスなどで協業すると発表しました。

共同持ち株会社である<JAL SBI フィンテック>を設立して外貨両替が容易にできる事前入金式のカード事業を始めます。

事前に入金して加盟店でキャッシュレスで買い物ができるカードを発行します。

スマートフォンなどの操作で簡単にドルやユーロといった複数の通貨に両替できる国際ブランド・プリペイドカード事業を共同で始めます。

海外での両替の手間が省けて現金がいらないため利便性が高まります。

アメリカで仮想通貨の金融派生商品事業を展開するデリバティブのベンチャー企業である<ビコーズ>に出資しました。

資本規模を拡大してアメリカで初めて仮想通貨のデリバティブ市場の創設を目指します。

2018年1月に人工知能やブロックチェーン技術に関わる企業に投資するための新たなファンドである「SBI AI&Blockchainファンド」を創設しました。

<JCB><三井住友カード>などのカード大手のほか国内外の金融機関50社程度が参加します。

いま<SBIホールディングス>は多角化を加速させています。

メガ銀など61行による銀行が参加するフィンテック事業のコンソーシアムのまとめ役や地銀との連携による共同店舗の運営など銀行や保険までも手がける複合経営です。

顧客の年代は30~50代の働く現役層が70%を占めていて大手証券の60代後半~80代前半の高齢者層中心とは大きな違いがあります。

しかし純利益は<野村ホールディングス>の5分の1程度の規模にすぎません。

これは採算性の高い法人事業の獲得が少ないことが影響しています。

高い収益性を確保するために働く世代の若年層の個人客取り込みに加え法人客を取り込む新たなビジネスモデルを構築する必要があります。

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

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