第255話のテーマは『未知数の仮想通貨事業』です。
(ブログ=月水金の平日投稿です)
「仮想通貨」の定義が曖昧のようです
仮想通貨がいかなるものか?
詳しく知らない方が多いと思いますが一気に億万長者になったなどという噂が世間で飛び交うようになっていました。
実際には自分の周りにも仮想通貨を扱っている人が何人かいます。
そんな矢先の今年1月下旬に巨額通貨が流出したというニュースを見て<コインチェック>という会社も知らず「NEM(ネム)」も知らない人がきっと多かったのではないでしょうか?
そう言う自分も仮想通貨「NEM(ネム)」という名前は知りませんでした。
「仮想通貨」をどのように定義するか?
まだ世界で統一されていないようです。
各国による定義も様々なので「怪しい存在」になる所以かと思います。
広義な意味で捉えれば商品券、有価証券、地域通貨、地域振興券なども仮想通貨と言えるかもしれません。
<マネックスグループ>のビジネスモデル
1999年4月に松本大(おおき)氏と<SONY>が<マネックス>を設立しました。
1999年6月に<マネックス証券>に社名を変更。
2001年6月に<セゾン証券>を合併しました。
2004年8月に<日興ビーンズ証券>と共同持ち株会社の<マネックス・ビーンズHD>を設立。
2005年5月に<日興ビーンズ証券>が<マネックス証券>を吸収合併して<マネックス・ビーンズ証券>に商号を変更したのち<マネックス証券>に商号を再変更。
2010年5月に<オリックス証券>を合併。
2013年1月に<ソニーバンク証券>を合併しました。
2014年4月には<静岡銀行>が<オリックス>から株式を取得して資本業務提携契約を締結。
このように次々と他の証券会社を合併しながら規模の拡大を図ってきましたが2016年4~9月期の連結決算は最終損益が1億円の赤字でした。
株式相場の不安定感が高まり株の売買を手控える投資家が増えたため株取引の手数料収入が減少しました。
2016年12月に<静岡銀行>と富士市の吉原商店街で「NeCoban(ネコバン)」と呼ぶ電子クーポンの実証実験を始めました。
「NeCoban」のアプリをスマホに導入すると割引券などが届きます。
2017年1月には<日本たばこ産業>や<博報堂>と「地方創生ファンド」を立ち上げました。
共同出資会社である<日本成長投資アライアンス>が地域金融機関などから出資を募り運用規模を200億円程度にします。
地方の中堅や中小企業を中心に投資案件を見つけ出して投資による株式を取得します。
大企業の豊富な経営資源を活用し経営を直接支援して投資先企業の全国展開を支援します。
2017年3月に<マネックスグループ>の松本大社長は<LINE>の元社長の森川亮氏など14人の有力経営者が次世代を担う起業家育成に乗り出しました。
世界30拠点に展開する起業家支援組織一般社団法人<エンデバー・グローバル>の日本法人を立ち上げて起業家の海外進出や資金調達を支援していきます。
2017年10月よりオーストラリアのネット証券に参入しました。
現地のネット証券は自国や米国以外の海外株を買う手段が少ないため日本や米国、中国や東南アジアなど12カ国・15市場の株式を取り扱います。
現地のネット証券に比べて約5分の1の手数料に抑えて新規の顧客を取り込む狙いです。
同じく10月に<マネックス証券>の会長松本大氏が2年ぶりに社長に就任しました。
<マネックスグループ>と傘下の<マネックス証券>の社長を兼任します。
これは個人投資家の売買が伸び悩みフィンテックなどの新たな金融システムが広がり始めていることへの対応策です。
世界の仮想通貨取引システムを支えるマイニング事業に参入することを決めました。
マイニングはマイナー(採掘者)と呼ぶ専門の業者が暗号を解くために複雑な計算処理をして「ブロックチェーン(分散型台帳)」に仮想通貨の取引データを承認・記録していく作業のことです。
この記録作業の報酬として新規に発行される仮想通貨を受け取ります。
仮想通貨は1000以上の種類があり投資対象としてだけでなく決済や資金調達にも用途も広がっています。
今後の成長が期待される新たな市場に日本のネット証券各社が参入しました。
2018年4月5日には約580億円相当の仮想通貨が流出した仮想通貨交換業の<コインチェック>が<マネックスグループ>からの出資を受け入れる方針を決めました。
<コインチェック>の現在の経営陣は不正流出の責任をとって退任します。
新社長は<マネックスグループ>の勝屋敏彦COOが就任して信用回復します。
圧倒的に低い手数料で個人を囲い込む<SBI証券>と<楽天証券>。
信用取引に強い<松井証券>。
<三菱UFJフィナンシャルグループ>との連携に強みをもつ<カブドットコム証券>。
ネット証券業界の中で競争力が薄れている<マネックスグループ>ですが今回の<コインチェック>の買収によりフィンテックサービスなどを次の成長の柱に育てることができるか?
仮想通貨の相場が読みにくいなど未知数の仮想通貨ビジネスですがどこまで事業として制御できるかで新たなビジネスモデルの成否が問われます。
(次回ブログ=4月13日金曜投稿です)
このことから何を学べるでしょうか?
本業に陰りが出てきた企業は……自社の持つ強みを活かした新たな事業を開拓する必要がある。
その新たな事業に取り組む場合は自社のエース級の人材か信頼できる外部のエース級の人材を投入しなければ成功することは難しい。


