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ブログ / ビジネスモデルの企業事例

第214話 富士フイルムHDの覚悟!

2017年12月25日 執筆:渡邉ひとし

第214話のテーマは『主力事業の市場が消えた!』です。

(*ブログ=月・水・金曜に投稿)

TVCMのパターンがおもしろい

「お正月を写そうフジカラーで写そう!」のTVCMはお正月番組をテレビ見ていると何回も何回も見ることになります。

「美しい方はより美しくそうでない方はそれなりに写ります」というセリフは1980年の当時は流行語でした。

樹木希林さんが演じる綾小路さゆりと岸本加世子さんの演じる店員が絶妙な「間の取り方」でやり取りをするパターンが「au三太郎 」シリーズの桃太郎、浦島太郎、金太郎とかぐや姫、乙姫、織姫などとのやり取りをするパターンやソフトバンクの「白戸家」シリーズでお父さんの白戸次郎(犬)と上戸彩さんが演じる白戸彩(娘)とのやりとりのパターンが

同じ系統だと感じながら思わず笑顔になりながら見ています。

<富士フイルムHD>のビジネスモデル

その「写ルンです」の舞台はフジカラーのプリントショップです。

しかし時代がアナログからデジタルに移行してフィルムで写真を撮ることもなくなりプリントショップの経営も大変だなと思っていましたがそのアナログの写真が逆にオシャレと話題になり<富士フイルム>のインスタントカメラ「チェキ」が売れ行き好調のようです。

2018年3月期の販売台数を750万台と見込んでいます。

インスタグラムでの投稿で「インスタ映え」するのが理由ですが「インスタグラム」などの投稿では四角い写真が増えているため今年4月に<富士フイルム>は「チェキ」の新製品発売とともに正方形に写真をプリントする専用フィルムを発売しています。

新しいかたちでフィルムを発売するのは18年ぶりだといいます。

このような現象が起きていますがフィルム事業には苦い歴史があります。

<富士フイルムHD>の現在の会長である古森重隆氏が<富士フイルム>の社長に就任した時期はカラーフィルムの世界需要がちょうどピークのころでした。

翌年の2001年には念願の<イーストマン・コダック>を抜きフィルム関連の事業は全社利益の60%以上でした。

ところがデジタルカメラの普及とともにフィルムの需要は毎年20%以上のハイペースで激減していき2005年に事業は赤字になります。

このことから古森社長(当時)は抜本的な構造改革を決意。

「真に必要なものだけを残しバッサリ脱ぎ去ろう!」と社内に呼びかけます。

◉世界150カ所の現像拠点を統廃合◉写真関連部門の5千人の人員削減という固定費の圧縮を断行。

「守り」としてのコスト削減の次の手として「攻め」に取り組むため4つのマトリックスであらたな攻めの分野を検討しました。

私も「事業の再構築」に取り組むときはこの手法で経営者の方と一緒に「既存の事業」と「新規の事業」を検討していきますが古森社長(当時)はこの手法から導き出した◉デジタルの高機能材料としての分野◉医薬品や化粧品に活用する分野へ踏み出すことを決めたのです。

もちろん自社の強み(技術など)を活かすことのできる分野でしたがこれから歩む先(分野)は未経験の道のり(市場)になります。

これから歩む市場(業界)がどのように変化していくのか?

その業界内の企業でさえ先が読めていないこともありその市場の見極めは容易なことではありません。

しかし経営会議で議論し取締役会で決議した後は「文句は言わせなかった」と古森社長(当時)が言い切るほど「硬い決意」と「背水の陣の覚悟」を持っていたのだと思います。

2011年にはアメリカの製薬大手<メルク>からバイオ医薬品事業を買収。

2014年には日本で初めて再生医療製品を発売した<ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング>を子会社化。

2015年にはiPS細胞を製造するアメリカの<セルラー・ダイナミクス・インターナショナル>を買収。

そして今年4月に試薬事業や化成品事業の<和光純薬工業>を買収することで「再生医療に必要なピースが全てそろった」と古森重隆会長は報道インタビューに答えています。

「『1+1』が3や4になる案件を事業領域を問わずに手掛けたい」と助野健児社長は合併や買収について語っています。

<富士ゼロックス>の不適切会計問題をきっかけにして「インクジェット事業部」を新設しグループ内の関連する事業を整理して今後需要が伸びる有望市場とし2022年3月期に1000億円の売上を目指しています。

さらにヘルスケア事業を中心とした成長戦略をすすめることで「事業構造をさらに強固にする」と<富士フイルムHD>の古森会長は将来展望を話しています。

今後の<富士ゼロックス>と<富士フイルム>の事業構造をどのように固めていくかによって<富士フイルムHD>のビジネスモデルが変わってきます。

(*ブログ=月・水・金曜に投稿)

このことから何を学べるでしょうか?

主力事業の市場が縮小するとき……その事業にしがみつくことなくその事業の強みを生かしてあらたな事業を開発し次の時代に生き残るために手を打つ覚悟と勇気が経営者には必要不可欠である。

◉Amebaブログ:◉Ameba0wnd:◉Facebook:◉Facebook頁:ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針

◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源

現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる

今日という日は未来のスタート地点である*注1 仮想現実:(VR= virtual reality)感覚を刺激することで現実のように知覚させる技術。

*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で

渡邉ひとし
渡邉 ひとし株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役/持続型経営コンサルタント

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