第210話のテーマは『究極の選択を迫られた』です。
元をたどれば西武流通グループ
近江商人の滋賀県出身で巨大な企業グループである西武グループを創業したのは堤康次郎氏ですがその事業を受け継いだのは三男の堤義明氏でした。
次男の堤清二氏はそれまで西武グループの本業ではない<西武百貨店>を任されやがて巨大な西武流通グループを形成するまでに至ります。
その後<西武セゾングループ>と名称を改めますがさらに「西武」をはずして<セゾングループ>と名乗りました。
なかでもカード事業の<セゾンカード>は1989年に社名を<クレディセゾン>へ変更しています。
<クレディセゾン>のビジネスモデル
昨年の2016年10月に<クレディセゾン>は期間15年の超長期の社債を発行。
カード会社が期間15年以上の長期の社債を発行するのは初めてです。
これはショッピングなどで「毎月定額返済」を選ぶ人が増えていてカード利用の返済期間が延びているからです。
したがって長期の社債発行により資金を集め財務リスクを分散させようとしています。
クレジットカードの利用が国内で増加していますが2016年のクレジットカードのショッピング支払額は初めて50兆円を超えました。
クレジットカードの利用が国内で増加しています。
ひとつはインターネット通販が拡大を続けていることです。
インターネット通販の支払いをクレジットカードで決済する人が増えています。
2つ目は税金や医療費の支払いなどもクレジットカードで決済できるようにその対象範囲が広がっていることです。
今年7月からはセゾンカードで家賃が支払える新サービスも始めました。
この場合カードの利用者はカード払いによるポイントが得られます。
比較的おおきな金額の家賃をクレジットカードで支払いができるのは利用者にとってはとてもメリットがおおきいですね。
今年10月までの<クレディセゾン>の経常利益は増益になりましたが◉提携カードの発行が伸びた◉ショッピングでの利用が増えた◉投資マンション向けローンが好調などが主な増益の要因になっています。
今年11月には2000億円以上の費用と約10年の年月をかけてグループ会社である「セゾンカード」と「UCカード」のシステムを統合しました。
◉システム運用コストの低減◉新サービス開発の効率化◉顧客の利便性向上などを目指していましたがおおきな投資になっています。
今年9月より新制度が実施されましたが全従業員の55%にあたる2200人の非正規社員を全員正社員にするという画期的な人事制度になっています。
それまでの雇用形態としては◉総合職(正社員)◉専門職◉メイト◉嘱託という4種類がありましたが正社員以外の場合は職務範囲、昇格、賞与、雇用年数などの制約がありました。
それらの制約をすべて取り払い従業員全員を正社員にしています。
これは2010年に「改正貸金業法」が施行され利用者の借入額が制限されたことでカード事業の利益が悪化し従来のビジネスモデルから転換することが急務になりました。
そのためには「事業の見直し」だけではなく「人事制度の見直し」もすることで全社一丸となって変化を乗り越えようとする林野宏社長のおおきな決断なのです。
正社員以外の雇用形態をなくし時短勤務やテレワークの導入などで従来の柔軟な働き方にも対応できるようにします。
人件費はこれまでに比べて数億円ほど増える見通しですがこれを『成長投資』と考えあらたなビジネスモデルに取り組むことを選択しています。
(*ブログ=土日祝日を除く平日)
このことから何を学べるでしょうか?
経営の本質を知る経営者は……目先の利益(かね)を追うことをせず会社の利益を(かね)優先することなく自社の社員(ひと)を最優先して経営改革にあたる。
◉Amebaブログ:◉Ameba0wnd:◉Facebook:◉Facebook頁:ミッション:会社の目的ビジョン :会社の目標バリュー :会社の行動指針
◉理想のお客様◉協力者◉主要活動◉選ばれる理由◉収益 ◉チャネル◉提供する価値◉コスト◉経営資源
現象をみるのではなく本質をみることでなすべきことが理解できる
今日という日は未来のスタート地点である*注1 仮想現実:(VR= virtual reality)感覚を刺激することで現実のように知覚させる技術。
*注2 ストックオプション:「株式購入権」あらかじめ決められた価格で


